アーカイブ映像:パート1/パート2
放映日:2010年12月11日
場所:鵠沼海岸商店街 パルテア
師走の鵠沼海岸はこの日季節外れの暖かい南風が吹き、商店街を行き交う冬支度の人々の表情も心なしか和らいで、アンプラグドのオープンステージの前で立ち止まるお客様も普段より多かったように感じました。もちろん、陽気がそうさせたというよりは、この日のサウンドがとっても素敵だったからなんですけどね。
そんなマジックを見せてくれたゲストアーチストは、横浜を中心に活動しているボーカルの貝田彩(Aya Kaida)さんとギタリストの佐藤右皐(Yugo Sato)さん。お二人のデュオとしての演奏は、この日のアンプラグド・ライブがはじめてだったそうです。ぶっつけ本番とは思えない、息の合ったプレイをアーカイブ映像でたっぷりとご覧いただけます。
貝田さんも佐藤さんも、幅広い音楽ジャンルをレパートリーにされています。で、この日の演奏はその中からあえてジャズ。鵠沼海岸でジャズです。これは、なかなかイケてるんじゃないでしょうか。ここは横浜かサンフランシスコか、といった展開です。いや、むしろニューヨークのトライベッカの一角が鵠沼海岸に出現した感じですね。お隣の KABUTOS CAFE さんのアートな店内で演奏してもらったらどうだったかな、とふと想像してしまったほどです。
これを察してかどうか、KABUTOS の店主・神谷さんのご好意で、アンプラグドのステージがあるマルチメディアショップ「パルテア」の店頭に設置されたVIP(?)テーブルには KABUTOS CAFE から運ばれてきたオードブルやワインが並び、夜空の下のテラス席でジャズを楽しめるという心憎いコラボレーションまで実現してしまいました。
さて、演奏の方はスロウなスタンダードナンバーを中心にどの楽曲もファンタスティックで甲乙つけがたく、あっというまの2時間でした。ここでは、特に私のお気に入り、スティービー・ワンダーの名曲 Lately のカバーをハイライトでお聴きいただきましょうか。→ Lately ハイライト
貝田さんは、横浜・野毛にあるベルギービールで有名なバー「ルタンペルデュ」で定期的に歌われているそうです。90年代のR&Bガールズグループのサウンドに感化されて、その後ゴスペルやジャズなど黒人音楽全般に傾倒するようになったとのこと。そんな彼女の現代的なボーカルスタイルは、日本人のR&Bシンガーが陥りがちなマナリズムとは無縁のようです。
一方、佐藤さんはギタリストとしてだけでなく、音楽クリエイターとしても活躍されており、その幅広い音楽性が演奏スタイルにも表れています。「音を外すのが好きなんですよね」と演奏の合間のトークでポロっとおっしゃってましたが、その割にはこの日の演奏ではとっても構築的で正攻法のジャズのコードワークを披露してくれました。でも、その随所に遊び心が溢れていましたね。ソロでも数曲演奏していただきましたので、ジャズギターがお好きな方は是非アーカイブ映像から見つけ出してみてください。
そういえば、佐藤さんも貝田さん同様、野毛のバー「ルタンペルデュ」に出演することが多いそうです。The Bayskays というギター二人とピアノの変則トリオグループでも活躍されているとこのこと。かなりエキサイティングなライブだそうで、こちらのほうも要チェックです。
以下は当日の演目です:
第一部(アーカイブ)
- Feel Like Making Love
- you’d be so nice to come home
- Blame it on my youth
- You Gotta Be
- In a sentimental mood
- I Got Rhythm
- New York State of Mind
- Round Midnight
- everyday I have the blues
- Lately → ハイライト
- Blue Sky
- 酒とバラの日々
- Please come home for christmas
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